隅絞
神輿の飾紐と同様の装飾品で、網干屋台の四方四隅を絞ることで屋台全体が引き締まりチ
ョーサの練りを引き立てている。
隅絞も伊達綱同様江戸時代より少しづつ変遷され、房一体型から端を結ぶ姿になり、現在
のように刺繍の入った立体感のある物や地紋、柄など入れて織り込んだ物となっている。
隅絞りの中の素材は古くは燈芯を用いていたが、現在は古い布団綿を使用している。
本展示会では刺繍(龍)と織物(龍)とを比較展示しています。
【隅絞/刺繍】
意匠:龍
製 :昭和49年(1974)
作 :五代目絹常 小紫敏正
地区:網干・魚吹八幡神社/天満
昭和49年、先代屋台が新調と時を同じくして、本
隅絞も新調された。
五代目敏正が平成11年(1999)に死去し、絹常の名
跡も途絶えるかに思われたが、その後若き当主・常
正が六代目を襲名し現在に到っている。ここにも技
の伝承が見られる。