【9】平成17年第4回定例会
   平成17年12月6日

質問者:北野  実 市議
答弁者:石田 哲也 企画財政局長

(北野 実市議)(登壇)

(前略)

 播州屋台会館の建設につきましては、過去にも何度か質問をさせていただきました。その際、今後の検討課題としながらも、行政施策上は、祭り文化の保存継承や本市の観光資源としての活用などが考えられるとのご答弁をいただいております。また、市が公共施設としてこのような施設を建設する場合には、建設財源や管理運営費といった経費面の問題が大きな課題の一つであり、関係団体との意見交換を行いながら、引き続き検討を進めるということで一応の理解をいたしております。
 一方、姫路青年会議所や屋台文化保存連絡会等の市民団体においては、平成8年以降、ほぼ毎年のように屋台装飾品、彫刻、刺しゅう、金具等の企画展示会やイベントを開催されており、本年度も、日本青年会議所全国会員大会が姫路で開催された時期にあわせて、「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」を開催され、2週間で1万人を超える入場者があったと聞いております。このように、市民が主体となって屋台会館の建設に向けたさまざまな活動が継続的にされていることは、姫路の屋台祭りに対する市民の思いがあるからではないかと強く確信いたします。
 そのような中、姫路市も昨年度、他都市の類似施設を調査されたと聞いておりますが、その後の展開や取り組みの方向性が見えてきません。今後も引き続き調査を継続するということですが、私は、市と関係団体とが施設建設に伴うさまざまな課題を共有し、解決に向けもう一歩踏み込んだ具体的な意見交換を行うことによって、次の段階に進めるのではないかと考えております。ぜひ行政主導の検討会の設置を望みます。今後の取り組みを有意義に進める上でも、市と関係団体との連携のあり方が重要であると考えます。当局のご見解をお聞かせください。
 また、屋台祭りは、姫路の象徴的な文化であり、お城と並び、姫路を代表する観光資源であることは市民の共通認識だと思いますし、先日答申がされました姫路市都心部まちづくり構想提言書の中でありました姫路城を中心とするゾーン〜市民の誇りとアイデンティティ〜として「歴史・伝統・文化を生かしたエリアづくり」、その中で屋台会館が建設されれば、城下町姫路のイメージや魅力を常に全国へ発信する観光拠点施設として大きな役割を果たせるのではないかと考えております。
 そのような中で、過去の質問でも議論になりました費用対効果、すなわち、施設の整備効果については、施設単体の収支ではあらわせない大きなものがあるのではないかと考えますが、当局のご見解をお聞かせください。

(後略)

○(石田哲也企画財政局長)(登壇)

 まず1点目の関係団体との連携についてでございますが、屋台会館の建設に向けてさまざまな活動をされております屋台文化保存連絡会とは、以前から事務レベルでの意見交換を行わさせていただいております。今年度は、多くの会員の方々との懇談会に担当課の者が出席させていただき、昨年度市の方で実施をいたしました他都市調査の報告や建設に向けたさまざまな課題について意見交換を行いました。
 今後とも、屋台会館建設に向けた10万人を超える署名をいただいておることを踏まえ、市といたしましても、引き続き具体的な課題等につきまして関係団体の方々と意見交換を重ねてまいりたいと考えております。
 次に、2点目の施設の整備効果についてでございますが、議員お示しのとおり、公の施設の整備効果を単に収支のみで判断することは適切ではないと考えており、その施設の果たすべき役割を勘案しながら多様な観点から判断する必要があると考えております。特に観光振興を目的とした施設と位置づける場合には、基本的には多くの人に利用していただくことによってさまざまな効果が期待できるものと考えておりますが、昨年度行いました他都市の類似施設の調査では、利用者が少なく、運営状況も厳しい施設が多いことなどを勘案いたしますと、施設を建設する場合には慎重に検討する必要があると考えております。また、既存施設との役割分担や周辺市街地との関係なども考慮する必要があると考えております。
 いずれにいたしましても、屋台会館の整備効果につきましては、他都市の類似施設の状況やザ 祭り屋台in姫路など様々な機会を通じた市民や観光客の皆様の反応なども見きわめ乍ら、幅広い視点から検討を進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますように宜しくお願いを致します。

(北野 実市議)

 関係団体との連携について重ねてお尋ねします。意見交換を重ねて行くと云う事ですが、一歩踏み込んだ協議にならないものでしょうか?今迄と違う行政主体と云う形にして戴きたいのですか、どう云う形を考えておられますか、お聞かせ下さい

○(石田哲也企画財政局長)(登壇)

 行政主導にしろ意見交換にしろ選択肢の一つではあると思いますが。何れにしろ類似施設の調査で、集客・採算・運営等これまで以上に課題が見えて来ました。これらの課題について議論の場を積み上げて行きたいと考えております。
今後は具体的テーマを持って協議を続けて行き、実現に向け、方法・道筋を見つけられればと考えております。

【屋保連見解】
 大要上記の通りで、北野議員が企図した「行政主導の検討会の設置」に対する具体的な回答は得られなかったが、質疑の最後で「斜め文字」部分の答弁を引き出し事の意義は大きい。
 屋保連としてはこの答弁を請け、従来行っていた事務折衝(3〜4回/年)の折衝者レベルを上げ、(課長・係長クラスと屋保連事務局)⇒(局長・部長クラスと屋保連役員)具体的テーマを掲げ、協働で解決策を探り、実現へ向けての方法・道筋を整えて行きたい。