【12】平成19年第3回定例会
   平成19年9月12日

質問者:酒上 太造 市議
答弁者:石田 哲也 企画財政局長

(酒上太造市議)(登壇)

(前略)

 4項目めに、播州屋台会館早期建設について質問いたします。
 これまで、他の議員の方が質問された時に、当局が言われてきた前向きに検討するといった観点から答弁をお願いいたします。
 平成8年以降、毎年のように社団法人姫路青年会議所・屋台文化保存連絡会が、屋台の装飾品、彫刻・刺繍・錺金具、それぞれの展示会・イベントを開催してきており、平成15年には11万人近くの署名活動を行い、提案書に添えて、本市に提出されました。
 これを受けた本市も他都市の類似施設を調査され、課題の抽出を行い、去年にはその課題の一つである展示品の硬直問題について、
寄贈、寄託、貸出物件の聞き取り調査が行われました。
 それに対して
屋台文化保存連絡会が、行政からの課題対応という形で、結果考察答申書を提出されたと聞いております。その内容・評価について当局の見解をお聞かせ下さい。
 兵庫県立歴史博物館のひょうごの祭りコーナーがリニューアルされましたが、姫路の祭・屋台文化を紹介・PRしていく上では十分であるとは思えません。また姫路に来てみたい、もう一度姫路に行きたい、姫路にはすばらしい文化があると観光客に思っていただくには極めて不十分であると思います。
 播州固有文化に常に触れることを通して、地域コミュニティの継承、創造、形成に資する施設、播州固有文化を常に情報発信できる施設、播州固有文化の保存、研究、継承施設、この三つの要素を併せ持つ播州屋台会館は、姫路市が標榜するまちづくりフレームの一つ、「歴史・文化の香る国際交流都市」になくてはならない施設であります。
 ここ数年、屋台文化保存連絡会は、行政の回りくどい課題にも対応してきました。他地域の類似施設の調査、展示物の実態調査も必要ではありますが、今ここでこれ迄の経緯を踏まえて決定すべき事項は決定していくという時期に入ってきているのではないでしょうか。
 又「ザ 祭り屋台in姫路」のイベントも5年目の来年で終了すると聞いておりますが、今後、屋台文化の情報発信はどうしていくのか、今まで広めてきた姫路の文化を来年で終わらせてしまうのか、当局はどの様にお考えか、具体的に今後の対応をお聞かせ下さい。

○(石田哲也企画財政局長)(登壇)

 私からは、4番目の播州屋台会館早期建設について、お答え申し上げます。
 本市では、これ迄に屋台会館の実現可能性について、他都市の類似施設の調査研究や屋台、檀尻等を所有する自治会に対するアンケート調査を実施すると共に、その結果を踏まえ、建設に向け様々な活動をしている市民団体である屋台文化保存連絡会と意見交換を行って参りました。
 その中で、本年4月に屋台文化保存連絡会から、施設を整備する場合にどの程度展示品を充足できるか、展示品に不足がある場合の収集などに関する考察書を戴き、展示品につきましては、
ある程度の物件数を確保できる事が示されたものと考えております。
 展示に関しましては、展示品の物件数の確保とともに、展示品の更新や施設の魅力を維持するための展示展開なども重要であると考えております。何れに致しましても、公共施設として整備する場合には、建設費・運営費・来館者の確保など解決すべき様々な課題がございます。
 また、昨年度に実施致しましたアンケート結果におきましても、屋台会館の建設について経済性等を考慮して慎重に検討すべきとの意見が多数あり、厳しい財政状況のもと、選択と集中により優先順位をつけて事業を実施しているところでございまして、先程申し上げました様々な課題の検討に引き続き取り組む必要があると考えておるところでございます。
 尚「ザ 祭り屋台in姫路」につきましては、平成20年で5年目となりますが、平成21年以降のイベントの実施につきましては、主催団体であるザ 祭り屋台in姫路実行委員会において協議して戴く事となっておりますので、ご理解賜ります様よろしくお願いを致します。

【屋保連見解】
 この質疑を遡る事5ヶ月前の4月12日に、
青字部分の答申に関する事務折衝(姫路市企画財政局⇔屋保連)を行い、石田企画財政局長より「100点満点ではないけれども、現時点でも展示展開は可能と判断出来る。」と一定の評価を受けていたが、今回の議会での答弁(青字部分)で姫路市の公式見解となった事は、"課題の一つを解決" したに等しく、大きな前進と考えられる。
 又、酒上市議の質問(斜め文字部分)に対する答弁(斜め文字部分)内容はこれ迄の行政サイドの慎重姿勢を踏襲するもので、同じく4月12日の事務折衝で話題となった、建設実現へ向けての他の課題、立地・観光ルート等に関する行政・姫路JC・屋保連協働での取り組みが待たれる。