日鉾

地区:灘・松原八幡神社/松原
 屋台を先導する大幟の先端には、通常シデ紙を丸くあしらったものを付ける場合が多いが、神社直轄である松原地区では、神が民人と対話しに降臨される為、この日鉾を取り付けていると云う。


擬宝珠  屋台の頂に光り輝く擬宝珠!
 それは神の御威光を頭の上に戴いていると云う意味の表れであり、屋台が単なる鳴り物ではなく、屋台そのものが神聖な領域である事を象徴している。
 宝珠は神の御威光を具現化させたもので、その形はシンプルで非常に美しい曲線を持っている。
 一枚の平らな板からその曲線を打ち出す職人の技はまさに神業と言えよう。

 本展示会では、平成17年開催「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」出展作品の中から、主に対になった意匠のものを選抜展示すると共に、新たに掘り起こした対意匠のものに加え、現在擬宝珠の白眉と云われている波に千鳥の先代を初めて展覧に掛けます。

意匠:蓮華
製 :江戸末期
材 :銅
技法:手打ち/銀メッキ/花弁内面漆施工
地区:山崎・石作神社/須賀沢

「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」記念写真集
『意を打ち技を鏨る』収録
 嘉永4年(1851)に奉納された絵馬「松原八
幡神社祭礼図」に花弁付の本擬宝珠が施され
た屋台(中村屋台と推定)が描かれており、現
存最古級の擬宝珠と思われる。
意匠:阿吽龍
材 :銅/(阿吽龍)鋳造
技法:手打ち/金メッキ・銀メッキ
地区:一宮・伊和神社/伊和

「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」記念写真集
『意を打ち技を鏨る』収録
 擬宝珠に龍をあしらったものは数多くある
が、対の龍は極めて珍しい。しかも約束事で
ある阿吽をしっかりと踏まえた本作品はその
バランスの良さと言い、間違い無く逸品と言
える。
意匠:巻龍
製 :昭和3年(1928)[推定]
材 :銅/(巻龍)鋳造
技法:金メッキ・銀メッキ
地区:的形・湊神社/児嶋

「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」記念写真集
『意を打ち技を鏨る』収録
 品の良い形状の伏鉢に後年付け加えられた
巻龍。児嶋屋台は総才端には飛龍が、昇総才
には昇龍(阿龍)・降龍(吽龍)が施されており、
その龍尽しの締め括りとしての錺金具師の創
意工夫が窺える。
 その流れる様な造形美は「匠の技−播州祭
り屋台錺金具展」記念写真集「意を打ち技を
鏨る」をお求め戴きご鑑賞戴きたい。
意匠:阿吽獅子
製 :平成12年(2000)
作 :(阿吽獅子彫刻)青田律郎
材 :(阿吽獅子)尾州檜
地区:手柄・生矢神社/栗山
 栗山屋台は中型だがバランス良い好屋台。
その屋台の頂に鎮座するのが唯一無二と思わ
れる獅子をあしらった本作品。しっかりと阿
吽の約束事を踏み、しかもこれ又極めて珍し
い彫刻での獅子に当町の意気込みを感じる。
意匠:波に鯱
材 :銅
技法:(擬宝珠本体)銀メッキ (鯱)金メッキ
地区:灘・松原八幡神社/松原

「匠の技−播州祭り屋台錺金具展」記念写真集
『意を打ち技を鏨る』収録
 松原屋台のシンボルとも言える波と鯱をあ
しらった擬宝珠。
 この鯱は、氏神である松原八幡神社の楼門
の鯱を型取ったと云
われている。
意匠:波に千鳥
製 :文政8年(1825)購入
材 :(宝珠部)銅   (伏鉢部)真鍮
技法:(宝珠部)銀メッキ(伏鉢部)金箔押し
地区:灘・松原八幡神社/東山【個人蔵】
 東山屋台の先代擬宝珠。
大坂天満宮の祭禮に使用されていたものを文
政8年に購入。東山屋台には若干小振りであ
る為、台座の上に載せられ、練り出されてい
た。
 波部分に小さな穴が開いているが、純金・
純銀製の千鳥が取り付けられていた跡。その
絢爛豪華さは平成6年製の現擬宝珠に受け継
がれている。
平成6年製擬宝珠を「匠の技−播州祭り屋台
錺金具展」記念写真集『意を打ち技を鏨る』
に収録。